事務所案内
事務所の談話室です。
樹の枝先から鳥が飛びたち、その先には世界地図があります。
お客様の会社が世界に翔たくようにとの意図で作りました。
当事務所は東京にある田舎の税理士事務所です。
お国の言葉で話しやすい空間になっていれば幸いです。
近くまでお越しの際は、是非お立ち寄りください。
お客様の仕事を良く知ることが、私どもの良い仕事につながります。
会計や税務に限らず、会社経営での些細なお悩みも、社会についての関心事でも、何でもお話しください。
ここへ来てアイディアを創出したいといった方も歓迎します!
メッセージ
何で税理士になったのかというところからお話しすると、なるようにしてなったという感がします。私の両親はともに税理士ではありませんし、身内に税理士や会計士もいません。近いところでいえば、いとこが宅建の資格を取って名古屋で不動産屋さんをバリバリ経営しています。それでも税理士という仕事は私にとって身近なものでした。小さいころは絵描きさんになりたかったし、大学でも文学部だったのでマスコミ関係の仕事をしたいなと考えたこともありましたが、どこか自分を作る根幹とは違うような気がしていました。
私の父は40歳の頃に勤めていた商社をやめ、独立して自宅で貿易会社を始めました。当時、小学校高学年の頃で千葉県の田舎で暮らしていましたが、開業の暁にある日突然庭にプレハブ小屋ができました。そこで父は母に手伝わせて貿易の仕事を始めました。母は簿記の3級も持っていないどころか何もわからない状態で、夏はエアコンの効かないプレハブ小屋の中で汗だくになって働いていました。
両親は20年ほど家業を続けた後で引退しましたが、その間、千葉県内で何度か移動しながら、ただし私たち兄妹はほとんど自宅兼会社の中で暮らしていたため、親が働く姿を見ながら育ったし、自分が何でご飯を食べているのかが良くわかりました。なので、私が税理士の仕事を選んだのは、ただ中小企業が身近な存在で愛着があったからだと思います。この仕事を始めて10年近くなるので、いいところも嫌なところもありますが、たぶんやめられない何かがあって続けているのではないかと感じます。
有名な大学の先生が税理士は商人ではないのだから、と言っていましたが、正直なところ半々だと思います。確かに税法という法律を扱って仕事をしますが、お客さんを増やしていかない限り税理士業で食べていくには資格を維持するのも難しいです。なので、営業活動をできる人はどんどんやればいいと思います。それに、投資と営業をやるとお客さんの気持ちが理解できます。給料をもらっているときに身銭を切るのとはわけが違います。
最近は税理士事務所も大型化してきていて、相続や国際税務といった特殊な案件を考えると、確かにスケールメリットを活かした仕事ができます。ただ、開業してわかりましたが、毎月の給料が保証されていて、さらに最後の責任を取るのが自分ではないときとは、仕事への取組み方がまったく変わります。
独立して良かったのかどうかは、私もまだ若手の税理士なので、10年後、20年後になってみないとわかりません。ただ、ロッテの会長の人間関係を築くには20年はかかるという言葉には納得しています。それまで永くお客様とお付き合いしたいと思っています。
私が力を入れているネットショップ、と簡単に言っていますが、インターネットを利用したオンラインでの通信販売のことですね。なぜネットショップで開業する人を支援したいかというところですが、大掛かりな設備投資をしなくても、それまで商売のノウハウの蓄積のない人でも始めることができるからです。やみくもに開業を勧める訳ではなく、仕事をしたいけれども小さな子がいて外に働きに行くことができない方も多いと思います。働きに出ようにも預けられる保育所がないこともあります。
ここでまた自分の話をしてしまいますが、私は江東区の辰巳団地というところで生まれまして、団地の中に保育園がありました。生まれた当時は家にとてもお金がなかったので、0歳から保育所に預けられて母は仕事を3つは掛け持ちしていました。税理士事務所に勤めていた当時も、同僚が出産して半年ほどで子供を保育所に預けて仕事をしていました。
ですが、自分の経験から、子供は3歳までは母親の手元で育てた方が良いと思います。どのようにしても働きにでるしかない、という方も多いと思いますので、無理強いしているのではなく、仕事をする能力のある方は是非独立して自宅で商売をはじめてください、ということです。
ネットショップといえども開業資金は掛かりますし、ご家族の反対があれば難しくなりますが、それらの問題をとりあえずクリアしてやりたい仕事もある方は家で仕事を始めればいいではないかと思います。現代社会はそのためのインフラの整備はできています。また、子供にも親が働く姿を見せることと、自分が何のおかげでご飯を食べているのかを見せることは、スーパーの魚の切り身が本当はどんな姿なのか、イチゴはどこで採れるのかを教えることと同じくらい大切なことだと思います。
中小企業は、働くことが家と地続きで、家と社会を近く結びつけることができる存在だと信じています。なので、中小企業好きの私としましては、これから家で家族のために働くぞ!という方を応援したくなる訳です。
略歴
- 東京都江東区出身
- 2002年 早稲田大学第一文学部卒業
- 2003年〜2012年 都内会計事務所勤務
- 2013年 黄民愛税理士事務所開設